オーストラリア生活

人種差別問題について思うこと

2020/6/19

こんにちは

もうすっかり上辺は元に戻ったかのようなオーストラリア。

日本もロックダウンは解除されたみたいですが、どんな状況でしょうか?

昨日は友達と会ってランチをし、その帰りにスーパーに一緒に行ったのですが

数ヶ月前の、あの異様な光景がまるで嘘のような平和な状況。

トイレットペーパーも棚に溢れるほどあるし、入り口と出口を分けていた仕切りや、1.5MのSocial distancingを促していたスタッフ達もいなくなりました。

あれだけ連日メディアを騒がせていたのに、今はアメリカで起きたフロイドさんの事件を発端にした、一連の人種差別問題に取って変わられたよう。

昨日のスーパーでも、友達とチーズ売り場を見ている時にその話になりました。

彼は南アフリカ出身の白人で、人種差別問題を肌で経験してきている人間。

オーストラリアに移住してもう20年以上が経ちますが、あのアパルトヘイトを実際に知っている世代。

彼から色々と聞くまでは、あまり知らなかった南アフリカという国。

「白人と黒人」という単純な対立だけではなく、その白人の中にもオランダ系とイギリス系の対立がある。

そして何といってもネルソン・マンデラ。

27年間もの獄中生活を経て、同国初の黒人大統領になった人物。

世界に「赦し」というものを示して見せた人物で、彼に関する本も沢山出ていますね。

マンデラの後からはずっと黒人の大統領が続いていますが、僕の友達が言うには、

今は昔とは逆の現象が起こっているらしい。

つまり、黒人の方が優遇されていると。

例えば、ある求人に応募した黒人と白人がいたとして、もし2人のスキルが同程度なら、

採用されるのは黒人の方らしい。

いわゆる「逆差別」と言う現象。

僕が今暮らしているオーストラリアも、白豪主義を掲げていた国。

個人的には人種差別的な嫌な経験をした事は一度もなく、

それこそ、そういう問題に気が付くようになったのはほんの数年前から。

オーストラリアは移民が多く、マルチカルチャーの国と言われる。

でもここに長く住んでみて気が付いたのは、

この国は真の意味でのマルチカルチャー(ハイブリッド・カルチャーという人もいるみたいですが)にはまだまだ遠いのではないかという事。

確かに色んなバックグラウンドを持った、様々な人種が暮らしています。

でも、中国系は中国系、中東系は中東系など個々に固まって暮らしていて、

それらが混ざり合っている印象は受けない。

日本人だって日本人同士で固まっている人が多いし、

それが良いとか悪いとかではなく、ただそうなっているのが実情です。

日本も帰国する度に、変わっていってるなぁという印象を受けます。

コンビニや飲食店で働く外国人も増えたし、数年前仕事で東京に行った時には

僕の業界(イベント)でも黒人の若者が働いていました。

施工系の会社で、周りは全て日本人だったので目立っていました。

10年前ならそんな事はなかったし、やっぱり驚きましたね。

それと同時に、言葉はどうなんだろうとか

自分がオーストラリアに移住した頃と重ね合わせて見てました。

移民の受け入れに関しては様々な意見がある。

でも変わらないものなんてないし、変化を拒んでいては未来はないと思う。

本当の意味で多民族が交わって暮らしている国はどこなんだろう?

オーストラリアがそうなるのは、一体いつになるんだろう?

それとも分断が進み、逆の方向に行ってしまうのだろうか??

ヨーロッパを見ていると、そもそも異民族同士が一緒に暮らすのは無理なのか

とさえ思えてきてしまう、、。

写真はオーストラリアのチーズブランド

商標の”Coon”は、そのチーズの製法を伝えた人の名前に由来するが

実は黒人を貶すスラングでもある。

今回のBlack lives matter運動の影響で、この名前を止めるべきという声が挙がっているらしい。

黒人の人たちは、このチーズを見て気分を害するのだろうか?

個人的にはちょっと過剰反応だと思えるけど、、、。

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